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個人事業主と法人の違いとは?それぞれのメリット・デメリットを解説

2022.02.28

freenote編集部

起業する時に、「個人事業主」と「法人」、どちらを選択した方がよいのか迷ってしまうという方は多いのではないでしょうか?

しかし、その違いやそれぞれの魅力について詳しく理解している方は少ないようです。そこで今回は「個人事業主」「法人」の違いとそれぞれのメリット・デメリットについて解説していきます。どちらの方が自分のビジネスプランに合うのか、考えてみてくださいね。

個人事業主と法人の違い

ではまず、「個人事業主」「法人」にはどのような違いがあるのか、見ていきましょう。

個人事業主とは、法人を設立せずに個人で事業を行っている人のことを指します。個人事業主は税務署に開業届を出せば、誰でもなることができます。

法人とは、法律によって人と同じ権利や義務を認められた組織のことを指します。法人には「株式会社」「合同会社」などがあり、それぞれ運営方法が異なります。そのため、事業の規模や組織などに合ったものを選択する必要があるでしょう。

個人事業主と法人の手続きや税制の違い

ではここからは、個人事業主と法人の違いについて具体的に見ていきましょう。

開業時の手続き

個人事業主の場合、税務署に開業届を提出するだけで手続きが完了します。それに対して、法人は会社の登記が必要となります。法人はその形態によって手続きの内容や設立までの時間が異なるので、事前に確認しておくことをおすすめします。

運営にかかる費用

個人事業主は法定費用が発生しないので、事業にかかる資金を準備すればすぐに開業することができます。しかし、法人の場合は登録免許税や定款の作成、実印の作成などの費用が必要になります。手続きの方法や委託するかもによって変わりますが、株式会社でおよそ20〜25万円、合同会社で約10万円程度となっています。

税金

個人事業主と法人にかかる税金は以下の通りです。

個人事業主

  • 所得税
  • 特別復興所得税
  • 住民税
  • 個人事業税
  • 消費税及び地方消費税
  • 法人

  • 法人税
  • 法人住民税
  • 法人事業税
  • 特別法人事業税
  • 消費税及び地方消費税
  • 売上や利益率などによって税率も変わり、一概にどちらが得とは言えないので売上状況や事業の形態などによって試算してみる必要があります。

    個人事業主のメリット・デメリット

    ではここからは、個人事業主のメリット・デメリットを見ていきましょう。

    個人事業主のメリット

    個人事業主の1番のメリットは、手軽に事業を始めやすいという点です。開業する際に法定費用も必要ありませんし、税務署へ開業届を出せば始めることができるので、より早く事業を始めることができます。

    また、一定の所得までは個人事業主の方が税金が安くなるので、事業を始めたばかりでまだ大きな利益を出せていない時には、個人事業主の方がメリットが大きくなるでしょう。

    個人事業主のデメリット

    個人事業主は法人に比べて社会的信用が低いというデメリットがあります。そのため金融機関から融資を受ける時やクレジットカードを作成する時に不利になることがあったり、企業によっては直接取引ができない場合もあります。

    また個人事業主でも人を雇うことはできますが、雇用を探している方は安定した収入や福利厚生が望める法人に集まる傾向があるので、その点もデメリットと言えるでしょう。

    法人のメリット・デメリット

    では次に、法人のメリット・デメリットについて見ていきましょう。

    法人のメリット

    法人の場合は所得税ではなく法人税の支払いが義務付けられています。法人税の最大税率は25.5%となっているので、一定の所得がある方は法人化した方が税金の負担を減らすことができるでしょう。その上、個人事業主以上に計上できる経費の幅も広いので、効率よく節税を行うことが可能となります。

    また、法人の方が様々な制度融資などもあり、金融機関からの融資などは受けやすくなります。また株主や出資者を募るといった資金調達なども可能です。

    法人のデメリット

    個人事業主は赤字の年は税金の支払いが必要ありませんが、法人は最低でも5~7万円の税負担があります。そのため、赤字が続いている企業の場合は負担に感じるでしょう。また、設立時の登記費用も必要ですが、決算処理や煩雑な各種手続きも必要になるので、自身で全てこなすのは現実的に難しいので、税理士や社労士などに依頼する必要が出てきます。

    個人事業主と法人、どちらを選べばいい?

    現在、個人事業主と法人のどちらで開業するか迷っている方向けに、それぞれ向いている人の特徴をご紹介していきます。

    個人事業主がおすすめな方

    自分のスキルを使って開業しようと思っている方は、まずは個人事業主で始めることをおすすめします。事業規模がそこまで大きくない場合、個人事業主の方がメリットが大きいでしょう。

    また後々、事業規模が大きくなったり人を雇ったりするようになったら法人成りすることで屋号や事業内容を引き継いだまま法人にすることも可能です。

    法人がおすすめな方

    複数人で事業を始めようと思っている方は、法人の方がよいでしょう。特に融資を受けたり大きな資金を調達してより早く事業規模を拡大したいと考えている場合は、法人の方がメリットが大きくなります。

    開業手続きにおすすめのサービス

    ガイドに沿って進めていくだけで必要な書類作成や手続きをサポートしてくれるサービスもあるのでぜひ活用してみましょう。

    まとめ

    個人事業主と法人にはどちらにもそれぞれメリット・デメリットがありますので、事業の規模やはじめ方などによって判断が必要ですが、事業が継続できるか分からないし、決めきれないという方はまずは個人事業主からはじめるのがおすすめです。

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    freenote編集部

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