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ラバーダック・デバッグとは?問題解決や思考整理の手段におすすめ

2022.04.08

freenote編集部

Webフリーランスとして活動している中で、どうも納品物のクオリティが上がらない。問題が出てきた時にうまく解決できずにクライアントに迷惑をかけてしまう。思考の整理が苦手…そんな悩みを抱えている方も多いと思います。

そんなWebフリーランスの方々のために、今回「ラバーダック・デバッグ」という方法をご紹介します。 プログラミングの世界では「ラバーダック・デバッグ」と呼ばれる問題解決法があります。ラバーダック(アヒルの人形)に対して問題を説明することによって思考を整理し、適切な解決法を見つけだしていける方法ですが、プログラミングに限らずビジネスシーンでも使うことができ、Webフリーランスにとってもさまざまな問題解決に活用できる手法なので、その概要ややり方、メリットについて詳しくお伝えしていきます。

ラバーダック・デバッグとは?

『ラバーダック・デバッグ』という名称は「アヒルの人形(ラバーダック)」「プログラムのバグを見つけ手直しする(デバッグ)」の造語であり、その言葉の通り、アヒルの人形に対してコードを説明しながらプログラムの問題を把握し解決法を整理する手法です。

やり遂げられそうにない、納期に間に合わない、助けてもらえる人もいない、八方塞がり…という状況で諦めるのではなく、一歩引いてみて客観的に今の状況を確認する作業となります。アヒルの人形に対して声に出して悩みを説明することによって、自身の悩みが明確になって整理されていくために、解決策が次第に見えてくるのです。

基本的にWebフリーランスは一人での作業となるため、上司も同僚もなく、クライアントとの秘密保持もあるため気軽に他の人に相談できないことがあります。そのため、ラバーダックを通じて自分の心と対話することは、大きな効果を発揮してくれるのです。

ラバーダック・デバッグの具体的なやり方

ラバーダック・デバッグはプログラマーに最適な問題解決法と言われますが、Webフリーランスにおいても問題解決の手段としてとても有効です。しかし、ただラバーダックに話かけるだけでは効果はありませんので、やり方を覚えて取り組んでみてください。

1)問題を言葉で表現する

「ラバーダック・デバッグ」を生み出したプログラマーはアヒルの人形に語りかけながら問題を解決していきましたが、言葉で発したり、文章で書き出したりして、問題となっているポイントを表現していくことがスタートとなります。

ここで大切なことは問題を頭の中で思考するのではなく、言葉や文章などでアウトプットすることになりますが、人形に話しかけるのでもいいですし、自分に話しかけるように表現するのでもいいでしょう。

2)詳細情報を問題に付け加える

さまざまな経緯があって問題は生じますので、問題として表現した言葉の中にその経緯についても、わかりやすい言葉で付け加えていきます。

例えば、金銭的な問題であるならば、なぜお金で悩むようになったのか、なぜお金がないように感じるのか、なぜ収入が少ないのか、お金がないとどうなるのか、などというように、経緯だけではなく、その問題が解決できないとどうなるのかまで踏み込んでおくようにします。

3)解決策を詳しく説明する

次に、その問題がどのような状態になれば解決するのか、あるいは問題が解決しない場合にはどうなるのかを説明し、さらにそれらを踏まえて、どのようにすれば解決できるのか、どのような形の解決策が用意されていればいいのか説明していきましょう。 それらの解決策の中には、自分にとって望ましい解決策だけではなく、望ましくない解決策である可能性もありますが、それらについても詳しく説明しておくと思考の幅が広がります。

4)どこまで解決できたのか説明する

解決策を見出すためには、インターネットで検索したり、誰かに相談したり、学んでスキルを身につけるような努力が必要になりますが、ほとんどの問題はそれらの努力によって解決に導くことができます。

問題点と解決のゴール地点が見えている訳ですから、そこまで自力で導くことができたのなら、第三者の力を活用すればあとは自身で解決することができるのです。

問題が解決できた時には、しっかりとどこまで解決できたのか説明し、SNSなどへの投稿などによって、あなたと同じ悩みを抱えている人の手助けとすることができます。

ラバーダック・デバッグを活用するメリット

ラバーダック・デバッグを活用することによって、プログラマーだけではなく、ビジネスやさまざまなシーンにおいて応用することができます。

プログラミングの問題解決に

プログラマーはプログラミングを進めていく中で、自分の中で問題を提起し、自分の中で問題を解決するということが多いことから、ラバーダック・デバッグを活用されるシーンが多いことがわかります。

1人で問題を解決しようと考えていると、どうしても解決に至らないことがありますが、言葉や文章によって問題を発することによって思考が整理され、整理された内容から新しい視点やアイデアが生まれ解決法を見出すことができますので、問題解決法として有効であると考えられています。 また、一人で悩んでいるとストレスが溜まることもありますが、ラバーダックに語りかけることでストレスの解消や気分転換にもなります。

提案書などの思考整理にも活用できる

プログラミングの問題解決に有効であるだけではなく、複雑な問題を体系的に整理することができることから、論理的思考力を身につけることができ、さらにコミュニケーションスキルを高めることができます。

論理的思考やコミュニケーション能力はビジネスに応用できるものであり、提案書などをまとめる際での思考整理にも活用できます。

ラバーダック相手に会話してみた

ラバーダックを相手にして、フリーランスの納品物の「クオリティ向上の方法」を考えてみました。

「ラバーダック・デバッグを活用して、フリーランス作業の品質を向上させるための核心的なポイントは…」
「クライアントを納得させるために〜を試みたものの、内容が専門的すぎるかもしれない」
「Webフリーランスとして成功するためには…」
「納品物やプレゼンテーションをもっと魅力的にするための方法は…」

ラバーダックとの会話を試みることで、意外な視点や新しい発見が得られることがよくあります。特に、納品物の流れや構造に変更を加えるべき点が明確になることも。

ラバーダック・デバッグは、フリーランスとして在宅勤務をしている時に一人でブツブツ呟くのはいいですが、一般のオフィス環境でラバーダックに話しかけるのは少し気が引けるかもしれませんね。

でも安心してください。「ラバーダック・デバッグ」は文字での説明でも効果を発揮します。しかし、文字にする速度が考える速さに追いつかないことも。そのため、最初は声に出して試していただき、慣れてきたら内省的にプロセスを進めるのも一つの方法として考えられます。

こんな感じでやってみていただけたらと思います。

まとめ

事業活動の中で生じる問題を、アヒルの人形に対して説明することによって問題点を明らかにし、頭を整理しながら解決法を引き出していくという「ラバーダック・デバッグ」についてお伝えしました。

問題を言葉に出すことによって問題点や解決法を整理することができ、解決させることができますので、プログラマーの世界では多く活用されており、また個人事業においても有益な問題解決法として利用できるでしょう。

問題の解決だけではなく、論理的思考力やコミュニケーションスキルも身につくために、ビジネスの場において提案書など思考の整理にも役立ちます。問題を明らかにして、解決法を見いだせる思考力を身につけるためにも、ぜひ取り組んでみることをおすすめします。

他にもロジックツリーという問題解決法もありますので、あせて確認してみてください。

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freenote編集部

Webフリーランスに役立つ情報を発信するメディア「freenote」編集部です。仕事に役立つナレッジや情報。経営や営業に関する情報などさまざまなジャンルの記事を発信していきます。